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【ボートレース】キャビるって何?競艇のプロペラ回転の鍵にせまる!

競艇

水上で高速で走る競技であるボートレース。競艇ではエンジンとプロペラが勝敗を決める一番の鍵になります。そんなボートのプロペラは空転してしまうという「キャビる」という専門用語が存在します。そのキャビる事を船の構造も含め解説します。

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キャビるってどんな現象のこと?

ボートレースにおける専門用語の「キャビる」とは、略語で正式には「キャビテーションを起こす。」といいます。艇が他の艇の引き波に乗ることによって、急激に速度を落としてしまう現象をさします。

引き波とは、艇が走ったあとに出来る波のことです。

艇は引き波に乗ってしまうと、水の中の気泡によって、プロペラが空転状態になってしまいます。これにより、艇は推進力を失ってしまいます。

モーターの音を聞いていると「ブウォーンブウォン」とバイクや車などの空ぶかしのような音が聞こえますよね。

ターンの時に、このキャビる現象によって予想していた選手が後続に追い抜かれてしまうと非常に悔しい思いをします。

競艇で使用されるボート

競艇ボートの仕組みや構造に関しては、全てのレーサーが使用するボートが共通の仕様となっているため、基本的にはボートそのものに個体差はないということになります。

ボートの全長は全長は289.5㎝で、全幅は133.6cm、重さは70kgで、木製です。

モーターは水冷2サイクル2気筒で排気量396cc、最高出力は31馬力です。

艇底の構造に関しては、かつてはV字型のランナバウトが使用されておりました。
しかし、現在では廃止され、艇底がフラットで中央にフィンがついているハイドロプレーンというタイプが用いられています。

一説には、」ランナバウトタイプのほうが操舵技術が難しい点があったということです。

それと、競艇のボートにはブレーキ装置は存在しません。

そのため、スロットルレバー(車でいうアクセル)を離し、モーターの出力を落とすことでゆっくりと減速していきます。

旋回する時は一旦ボートを減速させてハンドルを回し、そこからスロットルレバーを徐々に握って加速しながら、ハンドルを戻して直線に向かいます。

最高速と平均スピード

競艇ボートの最高スピードは、一般的に時速80kmほどと言われています。

競艇ボートに使われているエンジンの排気量は400ccですから、バイクの普通二輪と同等のエンジンが使われているということになります。

水という負荷を考えると、そういったエンジンで時速80kmものスピードが出るというのもすごいですね。

しかし、競艇ではターンの度に減速することになるため、最高速で走る距離はそれほど長くはありません。

競艇のレースは約1,800mで争われ、平均レースタイムは1分49秒であるということを考えると、ボートの平均時速は約60kmになります。

競艇用ボートの値段は?

競艇ボートはヤマト発動機という会社が一手で製造しており、各ボートレース場とやまと学校へ年間で約1600艇ほど出荷しています。

新品の競艇ボートの値段はおおよそ60万円と言われています。

しかし、バックギアがついていなかったりと競技用に作られているボートということもあり、一般の人は操縦してはいけないことになっていることに加え、ボートの使用期間は1年ということもあり、残念ながら中古でボートが出回りません。1年で使い捨てという事で、少しもったいない気がしますね。

モーターの部品

モーターである「ヤマト331型」の部品は約400点あります。しかし、レーサーの意思で交換できる部品は限られています。

モーターは1年間使用しなければなりません。そのため、部品を削ったりすることは禁止されています。

モーターの調整で選手が違反すると、モーター取り扱い不良でペナルティーを科せられます。もちろん、選手が希望して部品交換をした場合などにも、どの部品を交換したのかは詳細に公表される仕組みとなっています。

新しい部品に交換可能なのは、ピストン、シリンダーケース、電気一式、リング、キャブレター、クランクシャフト、ギアケース、キャリアボデーの8種類です。これにプロペラ交換が加わります。

プロペラはヤマト発電機製とナカシマプロペラ製の2種類がありましたが、ナカシマプロペラが撤退したので、今はヤマト発電機製のみとなっています。モーター1基につき、1枚のプロペラが準備されています。

プロペラがレースで破損すると、競技委員長が認めた場合のみ新しいプロペラが提供されます。

プロペラは2年間使用するので、悪いモーターに当たったプロペラはいろいろな選手がいろいろな形に叩いて調整するので、かなりいびつな形になるものもあるということです。こうしたことからも、プロペラの性能差は大きく開く傾向にあります。

ペラの調整

現在のボートレース(競艇)では、それぞれの部品の精度が一昔前よりも上がったことで、部品交換を行ったとしてもすぐに効果が出るとは限らなくなりました。

それよりも、性能に直結するプロペラの調整を重要視するレーサーが、近年では増え始めているそうです。

プロペラは外径が187ミリ、重量373グラムの2枚羽根です。

プロペラは自動車のギアとタイヤの役割をすると言われており、ほんの少しの調整でもその性能が大きく左右されます。伸びを重視するか出足を重視するか、ターンのスムーズさなどもプロペラ調整で可能になります。

選手の体重や戦法によってもプロペラの調整方法が違っており、プロペラ調整は紙1枚分と言われる程デリケートな作業となります。

プロペラの調整には、決められた木製ハンマーとプラスチックハンマーしか使用できません。プロペラを叩くことで、角度を変えます。この時に使うのがプロペラゲージです。これをプロペラに当てて少しずつ修正していきます。

プロペラゲージは好成績を残したプロペラの形をコピーしたプラスチックの板の事です。各選手は、自分のイメージにマッチしたプロペラゲージを持っており、何枚ものプロペラゲージをプロペラに当ててハンマーで叩き、プロペラの形を整えていきます。

そして、プロペラが1回転して進む距離をピッチと呼びます。

出足型にするにはピッチを少なくするようにプロペラを叩きます。ローギアで走るようなものです。回転の上がりが早くなりますが、直線の伸びは止まります。内寄りからレースをする選手やコーナー勝負をする選手がこの方法を好みます。

伸びを強くするのは、ピッチを大きくします。プロペラを立てるなどとも呼ばれています。アウトから一発決めたい選手が採用することが多い手法です。

この手法のどちらが良いとは一概に言えず、ターンのしやすさなど総合的に走りのフィーリングが合うように、選手はプロペラを修正していきます。自分好みに仕上がれば、「ペラがあった」などという表現を使ったりします。

キャビると不利な理由

ボートレースは、モーターボートで水面を滑走するわけですが、 その原動力となっているモーターの回転を推進力に変えているのは、手のひらを広げた程度の小さなプロペラ1つです。

ボートが走った航跡には引き波と呼ばれる波が起き、水面は平坦ではなく凸凹になります。 競艇用のボートに取り付けられたプロペラはかなり水面に近い位置にあるので、水面が凸凹になっていると、 まともに水を掻きだす事が出来ず、プロペラが空転する場合があります。これが「キャビる」という事です。

このキャビっている状態は、車で言えばドリフトやハイドロ・プレーニング現象のようにタイヤが路面を捉えきれていない状態となりますので、 いくらアクセルを全開にしても加速していきません。

スタートタイミングならば0.01秒単位で競われる競艇において、キャビテーションで他艇に置いてけぼりを食らうのは、レースにおいて非常に致命的な行為となるのです。

キャビる予想は出来る?

キャビテーションは引き波の上を走った際に必ず発生するとは限りません。それに、 事前にどの艇がキャビテーションとなるかまでを予想する事は、まず不可能と言っても良いと思います。

ただ、キャビって失速するケースには特徴があり、スタートが遅い選手は当然他の選手の引き波に乗りやすいし、 水面のコース幅が広いコースよりも、狭いコースの方が艇がひしめき合っているので当然引き波の影響を受けやすい状況となります。

ですので、1コースの1号艇で2コースに2号艇が入ると予想したレースの場合などには、 1号艇を軸にした舟券を買う時に、1号艇がターンをする直後に1号艇のインを回らざるを得ない2号艇はキャビって失速するリスクは常にあると思って良いでしょう。

一方、スタートが上手くてマクリ手に長けているカド進入の選手ならば、 他艇の外を回るので引き波に乗ってキャビると言うリスクは殆どありません。

まとめ

ボートレースでキャビるという現象がどうして起こるのかが解りましたでしょうか。

キャビテーションしてしまう事で、不利になってしまう事なども考慮しなければならず、やはり競艇は奥が深い公営ギャンブルであると言えますね。

競艇は水上で行う競技ということで、様々な現象が起こります。そんな状況を理解しながらも、前の艇を追い抜く事は至難の技だと思います。

高速で進むボートレースの艇の中で選手は、レース中に怪我や事故の不安要素も考えながら、1着でゴールする事を考え、その中でも戦略や整備の技術、エンジンの調子やセッティング、様々な事を考え、挑戦している存在です。

正直、キャビテーションしてしまう事は、舟券を購入する側にはわかりません。しかし、このような知識がわかるからこそ、レーサーの見方、走り方も参考になると思います。
これからもボートレーサーの技術や経験の上達を信じ、楽しんでボートレースを応援したいと思います。

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