競艇(ボートレース)を楽しむ上で、最低限把握しておきたい情報を初心者の方でも分かりやすいようにこの記事でまとめていきます。これから競艇を初めてみようと思っている方は必見です。
競艇をある程度知っている方でも、ウロ覚えだった専門知識などをしっかりと把握する為に是非とも読んで覚えてくださいね。
競艇って何?競艇は公営ギャンブルの一種!

そもそも競艇(ボートレース)とは一体何なのか?
物凄く簡単に言うと、ボートに乗った競艇選手が着順を競い合う公営競技の一種で、かなり激しいレース展開が魅力で水上の格闘技と言われることもあるほどです。ちなみに他の公営競技は、競馬や競輪、オートレースなどがあります。
勝舟投票券(舟券)と呼ばれるものを購入し、着順を見事当てることが出来れば、配当を得ることが出来ます。
公営のギャンブルである以上、舟券の売り上げのうち75%は払戻金に充てられていて25%は胴元の懐に入る仕組みとなっています。
その残り25%のうち7%は収益金として自治体が受け取り、18%は賞金や従業員の賃金、公益財団法人日本財団(旧・財団法人日本船舶振興会)への交付金、モーターボート競走会への委託料などに充てられるという分配になっています。
競艇のルールとは?

競馬はレースによって18頭だったり6頭だったりと、何頭立てか?が固定されていないのですが、競艇は必ず6艇でレースが行われます。
そして、ゴールする艇のそれぞれの順位を当てることが出来れば、勝ちとなります。
レースの内容
競艇(ボートレース)では本番のレースが始まる前に、必ず「展示航走」というものが行われます。
展示航走には「スタート展示」と「周回展示」の二種類があります。
これらは、主にモーターや選手の調子を観客に見せるのが目的となっており、第1競走のみ開始予定時刻が事前に告知されますが、以降は前のレース終了後に展示航走が行われます。
展示航走は簡単に言うと、1人で走るデモレースのようなものとなっています。この展示航走を見て艇やボートレーサーの良し悪しを見極めます。競馬のパドックのような意味合いがあります。
スタート展示について

スタート展示ではそのレースに出場するボートレーサー(競艇選手)がピットアウトからスタートまで一連の流れを行います。
各ボートレーサーのピット離れやコース取り、スタートタイミングなどを観客に見せるのが目的です。
競馬で言うパドックのようなもので、その日の選手とボートの状態を見る為のものとなります。
スタート展示の詳細は、場内モニターやインターネットで後からでも公開され見ることができるので、見過ごしてしまっても問題はありませんが、ボートレース場にいるときは実際に見てみて、観察する目を養ってみましょう。
モニターにはそれぞれ各選手の進入コースと、各選手のスタートタイミング(スリット写真)が公開されます。
ちなみに、スタート展示は「スタ展」と略されることもありますので覚えておいてくださいね。
周回展示について

スタート展示が終了した後は、そのまま周回展示に移行します。
出場するボートレーサーが単独で1艇ずつ2周することで、ターンの攻め具合や出足(加速力)、伸びを観客に見せるのが目的となっています。。
周回展示では、プロペラの仕上がり具合、モーターの良さ、単純にボートレーサーの当日のコンディションをリサーチすることができます。
周回展示の情報もスタート展示と同様にモニターやインターネットで公開されますので、後から確認することもできます。
確認するにあたって大事なファクターとなるのは、
- タイム(1周目のバックストレッチ後半のタイム)
- 選手の体重
- エンジンのチルト角度(傾斜角度)
- ライナー調整高(上下高)
- モーターの部品やプロペラ使用状況
上記が特に重要になるのでよく見ておくようにしましょう。
ちなみに、審判委員長が全力で航走していないと判断した艇は、再度周回展示航走を指示されてしまうことがあります。
実際にボートレース場では、周回展示を自らの眼で見て確認して、ストップウォッチで自分だけの切り取りたい瞬間をタイムに取り、そのレースの組み立てや舟券を買う参考にしているというお客さんもいたりするほど大事なものとなります。
ボートレース場を訪れた際には、実際に一度見てみると良いでしょう。
レース本番
スタート展示、周回展示の二種類の展示航走を経て、遂に6人の選手が同時に出走する事になります。
ピットを離れてからスタートするまでの間に選手がとる行動を「待機行動」、選手が走行するコースを選ぶために行う「待機航走」、コースを選んでからスタートするまでの「進入航走」の3つに分けられます。
待機行動には全国統一のルールがあり、違反すると厳しいペナルティが科せられます。
尚、待機行動に充てられる時間は、各ボートレース場(競艇場)によって異なります。
スタート
競艇(ボートレース)のスタートは、フライングスタート法が採用されており、待機行動に入った後、概ねスタート10秒前から全艇がスタートラインへ加速をつけて侵入し、大時計が0秒~1秒を指すまでの間にスタートラインを通過して第1ターンマークへと向かうというタイミングが非常にシビアなスタートとなっています。
艇の先端がスタートラインを通過したタイミングである「スタートタイミング」が0秒より、0.01秒でも速い場合はフライングとなってしまい、その時点で選手は失格となりフライングした選手は回数に応じて厳しいペナルティを受けることとなります。
1周目第1ターンマークが勝負の鍵を握る
競艇(ボートレース)の競走では、スタート直後の一番最初のカーブである第1ターンマークを最も早く回り、他の艇が作り出す波(モーターが引き起こす曳き波)の影響をいかに受けずに走行するかが、勝負を決める重要なファクターとなります。
各艇が同じスピードで第1ターンマークにさしかかった場合、第1ターンマークを最も早く回ることができるのは、通常第1ターンマークまでの距離が最も近いイン枠の1コースの艇と言われています。
つまり、最もインコースで走る選手は、アウトコースに比べて優位に立っているということです。そしてインコースで走りやすいのが1号艇なので、競艇は1号艇の勝率が非常に高いという特殊なレースでもあります。
ゴールと決まり手について
1着でゴールした艇が第1ターンマークでどういった動きをして1着を確定させるかによって「決まり手」が決定します。
決まりてには、逃げ、まくり、差し、まくり差し、抜き、ツケマイ、切り返し、恵まれなどがあります。相撲の決まり手みたいなものですね。
比較的出やすい決まり手をざっくりと説明をすると
- 逃げ…1コースの選手が勝利すること。
- まくり…1コースより外の選手が、自分よりも内のコースの選手よりも先にターンして勝利すること。
- 差し…1コースより外の選手が、ターンにおいて、自分よりも内のコースの選手の内側に入り勝利すること。
- まくり差し…まくると見せかけて差しにするというまくりと差しの複合された形で勝利すること。
- 抜き…第2ターンマーク以降の場所で先行する選手を抜いて勝利すること。
- 恵まれ…フライングや出遅れにより、欠場艇が発生した場合
上記が挙げられます。ボートレーサーによっては得意な決まり手というのもあるので、同時に出走する選手を並べてどういうレース展開になるか?を予測するのも舟券の予想をする上で重要な判断材料となります。
艇番と色

競争に出場するボートレーサー(競艇選手)達にはユニフォーム、フルフェイス、カポック(救命胴衣)、長ズボン、靴を着用することが義務付けられています。
それらは原則、艇番によって色の決まりが設けられています。
- 1枠1号艇⇒白
- 2枠2号艇⇒黒
- 3枠3号艇⇒赤
- 4枠4号艇⇒青
- 5枠5号艇⇒黄
- 6枠6号艇⇒緑
艇番と色は全国24か所どこのボートレース会場でも一緒です。見ていくうちに覚えると思いますが、念のために暗記しておくのが良いでしょう。
モーター整備がレースのカギを握る

競艇はその名の通り、モーターボートでゴールまでの速さを競う競技です。
モーターの整備と性能の良さ、プロペラの如何によって、ゴールをする順番の結果が大きく変わってきます。
このため、各紙の着順予想ではモーターの状態を表すマークが記載されており、予想をする上で、こちらも非常に重要な飯山材料となります。
ボートとモーターは前検日に抽選決定をする
ボートとモーターはすべてヤマト発動機製の同一規格のもので、各ボートレース場に用意されており、「前検日」と呼ばれる開催初日の前日に抽選で各選手に割り当てられます。
同一規格と言えど、モーターは機械である為、コンディションや調子のようなものが存在し、性能に若干の差が出てきます。
そのためボートレーサーは開催期間中、モーターの整備とプロペラのマッチング調整に多くの時間を費やし、自分に割り当てられたモーターを最上の状態に持っていけるようにします。
モーターの整備は整備士に相談することは出来るものの、必ず作業は選手自身が自らの手で行う必要があるので、整備技術も競艇選手の実力差が生まれる部分の一つになっています。
予想の仕方は自分次第!投票券の種類

ある程度ボートレース(競艇)がどのようなものかが見えてきたのではないでしょうか。それでは次に、実際に舟券(勝舟投票券)にはどのような種類があるのかを見ていきましょう。舟券は7種類ありますので順を追って説明していきます。
1.【単勝(単勝式)】
1着でゴールする艇を選べば当たりというシンプルな方式の舟券です。
買い目は全部で1番から6番までの6通りしかありません。確率も6分の1です。
単勝式は売り上げが低い上に発売していない競艇場もあったりします。
というのも、1号艇1コースが競艇において有利であるという部分から、1番に票が集まりやすく、オッズも低くなってしまうので、当たったとしても配当が少ない結果、売上が無いとなってしまうからです。競馬と違い競艇では単勝で購入するという事はあまりしている人はいません。
2.【複勝(複勝式)】
2着までにゴールする艇を見事選べば当たりという方式です。この場合は選んだ艇が1着でも2着でも当たりとなります。
こちらの買い目は3通りのみなので、実質50%の確率で当たります。
単勝同様に売上、配当が芳しくない事から、電話投票を除くと一部の窓口のみで販売しているところが多いです。当たったとしても配当はほとんど付かず、1.0倍ということも多々ありますので、うま味はほとんどありません。
3.【拡連複(拡大2連勝複式)】
3着までに入りそうな2艇を順不同で予想するというもので、買い目は3/15通りです。競馬でいうワイド馬券のようなものです。割と当てやすい舟券ですので初心者にオススメとなります。
4.【2連複(2連勝複式)】
1着、2着に入りそうな2艇を順不同で予想するというものです。選んだ2艇が1着と2着であれば当たりとなります。買い目は15通りです。
5.【2連単(2連勝単式)】
1着、2着でゴールする艇を着順通りに予想するというものです。こちらは競馬で言う馬単と同じものです。買い目は30通りです。
6.【3連複(3連勝複式)】
1着、2着、3着を順不同で予想するものです。競馬の3連複と同じものです。買い目は20通りとなります。
7.【3連単(3連勝単式)】
1着、2着、3着でゴールする艇を着順通りに予想し、見事的中すれば当たりという方式です。
こちらが最も当たりづらく、買い目は120通りで配当が大きいので1番人気の高い舟券となっています。慣れてきたら、こちらの舟券で大勝負していきましょう。
まとめ
競艇(ボートレース)は国で認められた公営ギャンブルです。趣味としてやるのも良いですし、ボートレース場を訪れてただ見ているだけでも楽しく、実際に賭けて配当を得ることで生計を立てているという人もいます。
競馬や競輪よりもかなり当てやすいので、初心者の方にオススメの公営ギャンブルです。
また、毎日のように全国のどこかでレースが開催されているので、時間のある時に気軽にできるのも良いのではないでしょうか。(インターネットで全国どこの競艇場の舟券でも買えます。)
連戦連勝は難しいにしても、着実にコツコツと当たりを積み上げて、その中で大きく当てることが出来ればプラスに転じることもできると思います。
今回の記事が是非とも競艇を始めるきっかけになればと思います。
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