競艇(ボートレース)ではある一定のルール違反をしてしまう事で即日帰郷というペナルティが課せられてしまいます。これはどの様なケースの時に発生するのか、ペナルティの詳細や発生条件をこのページに記事としてまとめていますのでご参照ください。
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競艇の即日帰郷とは?
何となく文字から想像できると思いますが、簡単に言えば「即日帰郷」とは、荷物をまとめてすぐに帰宅しなさい!ということです。
そして、その日のレースが終わったあと、斡旋停止のペナルティも受けてしまいます。
競艇選手にあるまじき行為をしてしまった…という場合に、課されるペナルティの一種となります。
それでは一体、ボートレーサーはどんな事をすると「即日帰郷」を言い渡されてしまうのでしょうか?
即日帰郷を言い渡される条件は?
さて、「即日帰郷」を言い渡される、つまりサッカーにおけるレッドカードを出されるような競艇選手にあるまじき行為とは一体何でしょうか?
プロレーサーとして公営競技に参加しているということから、相応のパフォーマンスを発揮することが求められているのがプロの競艇選手となります。
その為、レースにおいてルール違反を起こしてしまうと、レース自体を壊してしまい、レース後の返金問題などが発生してしまう事から、ルール違反起こすことはNGとされ厳しいペナルティの対象となります。
「即日帰郷」となる条件の全てにおいて共通しているのは、選手責任であるということです。
具体的にはどんな時に即日帰郷となってしまうのでしょう。
①前日検査において不合格や遅参のケース
競艇(ボートレース)には、開催初日の前日に行う検査があり、これを前日検査(前検)と呼びます。この前日検査で不合格になってしまうと即日帰郷となります。
前日検査では、レース開催日の前日12:00までにレーサーは競艇場内で受付と物品検査を済ませなくてはなりません。
その後、身体検査、モーターとボートの抽選、レース場水面の試走、スタート練習などを順番に行います。
身体検査において基準値以上の体調不良が明らかになった場合や、選手登録票を自宅に忘れた等の理由でも前日検査は不合格となり即日帰郷となります。
ちなみに、一度前日検査を終えたレーサーは、怪我の治療などで以後のレースを全部欠場した上で通院する必要が生じた場合や、レースが続行不可能になるなどの日程打切りなどで管理解除されるか、開催節が全日程終了するまではボートレース場外への外出が一切不可能となります。これはレーサーが接触して外部にレースの情報などを流さないようにするためです。
また、前検日遅参といって、遅刻をしてしまうとその節は全レースの出場が禁止されるだけでなく、日本モーターボート競走会の懲罰委員会に掛けられて出場停止および罰金処分の対象となり、向こう1年間のSG・GIプレミアム競走に出走できなくなるという厳しいペナルティ処分があります。
こちらの場合でも同様に即日帰郷となります。
選手責任外の前検不合格は例外となる
レーサーの責任ではないトラブルや体調不良による前日検査の不合格や、悪天候や天変地異などによる交通機関の乱れが原因の前日検査の遅参(遅刻)については、懲罰委員会の審議対象にはならない(即日帰郷にはならない)ですが、公正面から全レースの出場が取り消しとされる場合もあります。ただし交通機関の乱れなどによる選手責任外での前検日遅参の場合は、止むを得ない事情と判断され、翌日からのレースに出場が可能となる場合もあります。
②選手責任によるスタート事故を起こしたケース
スタート事故には、フライングと出遅れの2パターンがありますが、これらを起こしてしまった場合にも即日帰郷となるケースがあります。
同一出場節に2回のフライング
競艇選手は1度フライングを起こしただけでも、30日の出走禁止というペナルティが課されるわけですが、同一出場節にフライングを2回起こしてしまうと即日帰郷となってしまいます。
非常識なフライング
軽度のフライングであれば1回目は即日帰郷を免れますが、2013年11月からは0.05秒以上早いタイミングでフライングをした場合「非常識なフライング」として1回目でも即日帰郷となるよう罰則が強化されています。
同一出場節に2回の出遅れ
フライングと同様にスタート事故になる出遅れですが、こちらも2回起こしてしまうと即日帰郷となってしまいます。
③失格を2回起こしてしまったケース
ニ度のスタート事故以外にも、複数回の失格をしてしまった場合には即日帰郷が適用されるケースがあります。
失格には様々なケースがあり、周回方向、周回の誤認、タイムオーバー、危険な転舵、緊急避譲義務違反、転覆、沈没、落水等が該当します。
④不良航法と待機行動違反を起こしたケース
走行妨害や、転覆の際の内・外回り、または順位変動をきたす規定違反や待機行動中の違反などをその節に3回起こすと即日帰郷の対象となります。
即日帰郷を超えるペナルティ即刻帰郷とは?
即日帰郷は原則として最終レース終了後に発動される規定となっており、2回走りの1走目で失格処分を犯して帰郷処分となった場合でも、その日の2回目のレースには出場することが出来ます。
しかし実は、即日帰郷を超える即刻帰郷というものも存在しています。
こちらは、2回走りの2走目が残っていたとしても当該レース終了後に、直ちに荷物をまとめて競走場を後にしなければならず、最も重いペナルティの一つとなります。
ちなみに、即刻帰郷となる条件は極めて悪質な違反、褒賞懲戒審議会に諮られる違反、重大な整備規程違反や管理規程違反などが対象です。
フライングの場合、フライングに気付かずにレースを続けた場合などに、即刻帰郷が課せられます。
また、選手が携帯電話を持ち込んだ場合も、管理規程違反で即刻帰郷となります。公営ギャンブルはファンの信頼で成り立っているので、公正なレースの施行の妨げになるような違反は即刻帰郷となります。
冒頭でも説明している競艇選手にあるまじき行為はどちらかというと即刻帰郷に適用される、という感じになりますね。
途中帰郷というものも存在する
節間の途中で処分によらず、自己都合や病気などで以降のレースを欠場して帰郷する場合を途中帰郷と言い、特に級別審査対象期間の締めとなる4月と10月の下旬には、次期の昇級や降級回避が決定的になった時点で以後のレースを欠場、帰郷する例が見られることがあります。
こちらは処分されてのものではなく、自主的なものなので、ペナルティとなるわけではありません。
即日帰郷で競艇選手にはどんな影響がある?
即日帰郷になるパターンで最も多いのはやはりフライングを2回起こしてしまうという場合になりますが、この時点では60日間のフライング休みをしなければならなくなります。
更に、即日帰郷になってしまったのが、期間中の早い段階であった場合、出走機会を失い、出場できるレースが少なくなり(最終日であればレース消化後になるので、比較的ダメージは小さい)場合によってはこれが影響して、出走回数不足となり級別降格となってしまう場合もあります。
前代未聞の全艇即日帰郷処分
全艇返還欠場、しかもすべてが非常識なフライングだったことから、6選手全てが即日帰郷処分となり話題を集めたのが、2018年2月5日の宮島競艇場開催第9Rでの出来事です。
あまりにも異例な状況づくしで非常に有名なレースとなりました。
まとめ
ボートレースにおいて即日帰郷となってしまう事は、ボートレーサーにとっては非常に大きなペナルティであるが故、一定節内でフライングを1度でも起こしてしまっている場合の、2回目には特に慎重になることからスタートで攻め切れないというケースも多々あります。
こういった事情を知っているか否かで、レース予想時の目安にもなりますので、必ず把握しておくようにしましょう。
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